常に蒸気機関やそれに連動する
何やらわからない装置の音がシュウシュウゴンゴンとうるさく、
ともすれば家自体が歩き出すのではないかという雰囲気だった。





スパナをそのへんの工具箱に放り投げて椅子に座り、シドはそう言った。
フェリオの入れたコーヒーをぐびりと飲んで、彼は「苦ぇ」と呟いた。
彼のコーヒーには角砂糖が3個、入っていた。
「フェリオ、砂糖あと2個くれ」




第11話