わかりやすいことに、3人のチョコボはそれぞれのリストレインと同じ色の毛並みを持っていた。
区別がつきやすいようにと示し合わせたことだった。
サリナのアイリーンだけが真紅ではなく通常の黄色い毛並みだったが、
見分けるという意味で問題は無かった。またチョコボたちには胸の前に木製のネームプレートが装備された。
鎖によって鞍に結び付けられたプレートを、チョコボたちは誇らしげに掲げて走った。










荷物の重さも忘れたように両手を突き出してエメリの座るカウンターに直進しつつ、
セリオルは変な汗をかくのを自覚した。
その様子にスピンフォワード兄弟が笑い出し、サリナもつられて笑ってしまった。
「私まだ26ですよ。こんな大きな娘がいるわけないじゃないですか。結婚もしてないのに」
「あら、その子大きいの? おいくつ?」
 エメリのその発言に、サリナは嫌な予感がした。
「え、あの、じゅ、18です」
「え!」
 やっぱり、とサリナはがくりと肩を落とした。

第17話