「お久しぶりです、ブルムフローラ伯」
「ああ、久しぶりだな、アーネス。それで――」
 伯爵はサリナたちに視線を走らせた。




警戒の色を隠さないその仕草に、サリナは心臓が縮む思いだった。
アーネス以外の身分が高い人物に対して、彼女は本能的な畏怖を覚える。
「突然大勢で押しかけて申し訳ありません。彼らは私の仲間です」
「仲間、かね?」



第67話