「秘密裏に力を蓄えたかった、というところでしょうか。王国や、他の自治区に対して」
アーネスが的確に指摘した。クレメンテは苦笑する。
「敵わんな。王国騎士団の騎士隊長ともなると、腕が立つばかりではないらしい」
「お褒めに与り、光栄です」
言葉は堅苦しいながら、アーネスは伯爵に向けてにやりとしてみせた。

◇
「これね、私の推論なんだけど」
前置きをして、クラリタは右手の人差し指を立てた。
そして彼女はぐいと身を乗り出し、おもむろに口を開く。
「ここね、地の集局点じゃなかったと思うの」
その言葉に、セリオルは卒然とする。仲間たちも水を打ったように静まり返った。
「……なるほど」

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第112話
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